今年こそ親子引き離し強要の無い社会へ
共同親権ニュースドットコムニュース 2019年1月1日 配信記事より転載
実子誘拐を立件へ!
新たな年を迎えるにあたり、昨年を振り返ると親子の社会問題において、特徴的な一年であったと感じている。
一つは、離婚後の幼い子ども達への虐待や殺害の報道が連日のように続いたこと。
警察庁によると、虐待を受けた疑いで児童相談所に通告された子どもは、今年上半期で3万7113人と過去最多を更新したそうだ。目黒区で母親とその再婚相手に虐待され続け殺害された結愛さん(当時5歳)、母親の再婚相手に養子縁組されてすぐに性的暴行の疑いもあり虐待の末に殺害された大阪の希愛さん(当時2歳)や殺害に至らずとも悲惨な虐待のニュースは連日続いた。離婚後に消息が分からず何年も会えずに探していた父親に行政からようやく連絡が入ったのは、実母に殺害された後であった秋田の愛実さん(当時9歳)の事件では、父親は県を提訴することにした。
これらの事件は、片親から我が子を守る権利を剥奪する単独親権制度や居所秘匿措置の不当目的利用の完全保証制度によって増加していると捉えることもできる。
もう一つ、昨年の特徴としては、これまで実子誘拐の法的救済を刑事事件に求めることも受理されることも珍しかったところ、毅然と告訴し子どもを救済しようとする動きが活性化し、受理件数が飛躍的に伸びたことだろう。2月の宮崎に始まり、昨年だけで8件の受理情報が全国から入ってきた。
ある事案では,告訴をされた母親が、誘拐教唆の疑われる弁護士を介さずに和解を申し入れてきて、母親に前科をつけずに男の子と父親が、元の生活を取り戻すことに繋がった。熊本の事案では、起訴猶予となり犯罪性が認められ弁護士の教唆関与も疑われている。また、今までは実子誘拐のあった日を起算とされて、親告罪の告訴期限である6カ月がネックであったけれども、実子誘拐から数年が経過し、監護権や親権を失った親からの刑事告訴を受理するケースも複数発生した。
裁判所の拉致幇助の姿勢は年々強まっていると感じているが、果たして警察には何か変化があるのだろうか?昨年末12月28日に、母親に因る実子誘拐から4年が経ち、離婚により監護権親権を失っている父親からの未成年者略取誘拐罪の刑事告訴が受理された。
その父親A氏に、話を伺ってみた。
小島:「この度、元奥様を未成年者略取で刑事告訴をされたということですが、何故、その手続きを利用しようと思われたのですか?」
A氏:「やって良い事と悪い事を子どもと妻に正しく伝えるのも父親、夫の勤めと思っています。たとえ家族でもケジメは必要です。父親として子どものために出来る事を全てした、正しいことをしたという証を残し、子どもが大きくなった時に何が正義かを判断してもらう為です。」
小島:「何故、今まで行わずに4年も経ってから行ったのですか?」
A氏:「連れ去られ当時は知識がなく、刑事告訴が出来る事を知った時は時効の半年を過ぎていたので、一旦諦めていたのです。また、家事事件手続や人事訴訟手続きが、一通り終わり、次の民事事件手続に繋げる為にも刑事事件としての判断が必要と考えたからです。妻の主張は全て退けられ、判決の主文は全て私が勝っていると判断できる内容でしたが離婚請求は認められ、親権は妻となり、子供との面会も制限されました。今までの一般的な法手続き救済では、できることが無くなっていたのです。」
小島:「親告罪の時効は、6ヶ月ですが、今回の受理にあたり警察は、時効をどのように判断したのですか?」
*昨年受理された監護権親権を失っていた他の事例では、実子誘拐後の面会交流が出来た日を、犯人が特定出来た日として起算したが、A氏の場合は面会交流が定期的に行われていた。
A氏:「警察から時効に対しての言及はありませんでした。今回は、友人からの通報をきっかけとして告訴に至ったので、通報の場合告発となると思い、その旨も確認しましたが、告訴で良いとされました。」
小島:「警察には、すんなり受理されましたか?」
A氏:「.かなり手間取りました。」
「友人に相談して、友人が、現在私の住んでいる地域の所轄に誘拐の通報をした後に、私が所轄に出向き、生活相談として対応され、告訴状は受け取ってもらえませんでした。」
「後日、相談記録を受領し、それと告訴状を県警本部へアポイントを取らずに持参しました。
県警本部の受付では、所轄に行けと言われたので、相談記録を見せて食い下がりました。
すると、住民サービス課が出てきて、またも家事相談。この時、現在、実子誘拐の刑事告訴の受理が全国で続いていることや、国政に関わる方からも,警察が実子誘拐の相談に対し、どのような対応をしている実態なのかを尋ねられていることを伝えました。その日は、告訴状正本は受け取らず、複写を受け取り刑事相談として扱われることになりました。」
「後日、県警で刑事3名と面談し、複数の罪状で告訴を伝えたところ、未成年者略取誘拐のみ
告訴可能と告げられ、誘拐のあった住所地の所轄で受理検討することを告げられました。」
「後日、県警刑事から所轄に出向くよう電話連絡を受け、管轄署に出向き刑事と面談しました。告訴状の修正を指示され、その後、FAXで何度も修正内容の確認のやり取りをしました。」
「所轄の確認した告訴状を、県警が確認した後に、事情聴取や現場検証が行われ、ようやく告訴状受理に至りました。」
小島:「やはり大変なご苦労があったのですね。今までの手続き代理人の弁護士からは、止められませんでしたか?」
A氏:「特に相談せず、報告だけして、了解とだけ返答貰いました。」
小島:「実効支配親の機嫌を損ねて、現在行われている面会交流が、妨害される心配はありませんか?」
A氏:「勿論、その心配はありますが、その場合は、その事実を元に間接強制執行と親権者変更の手続きを起こすつもりです。」
小島:「誘拐の様態で子どもの監護実績を奪われ、その後監護が出来ていないことを理由に監護権親権を奪われている親は沢山いますが、そういった方々は諦めずに刑事告訴を積極的にすべきでしょうか?」
A氏:「是非お勧めします。現場の警察官は、この問題を全く知らない事がわかりました。今回8名の警察官に説明しましたが、皆知りませんでした。本当に驚いて、信じられないと言っていました。目に涙を浮かべて話を聞いてくれた方もいました。他県で告訴受理が進んでいる事も知りません。なので多くの当事者が告訴する事で、警察官への認知も広がると思います。多くなれば、事件として問題視してくれるかもしれません。時間と手間はかかりますが、無料で出来ます。受理され、刑事が動けば相手方、相手方弁護士には大きなプレッシャーになると思います。毅然と対応する被害者が増えれば離婚弁護士らも連れ去りを安易に教唆できなくなると思います。連れ去り抑止効果になり得るので我が子のことだけでは無く後世にこの残酷な問題を引き継がないことを実現できるかもしれません。」
小島:「この度は、貴重なお話を聞かせていただき有難うございました。」
インタビューを終えて、警察に特段の変化はなく今まで通りであると感じたが、毅然と告訴し簡単には引き下がらない親達が増えたのだと感じた。
議員立法のロビー活動に熱心な別居親達からは、「子どもの親を犯罪者に仕立て上げようとしている問題のある別居親」という批判や「誘拐の様態で無い別居の開始の親にまで告訴を焚き付けている」などという見当違いの批判も多く耳にするが、他国の実子誘拐の刑事罰化や民事でのペナルティ化の歴史をみても、そのような批判こそが日本独自の実子誘拐横行文化を形成し、多くの親子の断絶被害をもたらしてきたのだろうと感じている。
A氏に続いて、今年は多くの諦めない親達が行動を起こし、いよいよ実子誘拐横行時代を終焉させることになるかもしれないし、そうしなければならないだろう。
(文責:小島太郎)
参考情報サイト(実子誘拐後の刑事告訴手続きについて解説されている)
連れ去り行為の刑事告訴|過去を取り戻す未来を創る
https://savechildren.amebaownd.com/posts/716629
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